煮ても茹でても美味しいそら豆。
そのそら豆に発生する病気や
黒いさやについて調べてみた。
いったい原因は何か。
そら豆の病気、黒い場合はそらまめ豆苗が黒いなら
枝豆と同じく、
ビールのおつまみやお多福豆としても好まれる
そら豆の旬は5月~6月の初夏だ。
名前の由来は、
さやが垂れることなく
空を向いて実ることから来ている。
別名、天豆(てんまめ)とも呼ばれる。
調味料の豆板醤の材料にもなっている。
そら豆は高温多湿に弱いため秋に種を撒く。
発芽するのに時間がかかり、
発芽しても不揃いであったり、
鳥害や腐敗などの問題が起きやすい植物だ。
もし家庭菜園をするのなら、
直まきよりも苗を植える方が育てやすい。
上を向いていたさやが横向きになり、
少し下を向いたころが収穫時だ。
スーパーなどで「豆苗」が売られているのを
見たことはないだろうか。
豆苗は本来エンドウが発芽し、
ある程度の大きさになった葉と茎を食用にしたものだ。
元は中国の高級食材として使われていた。
豆と緑黄色野菜の両方の栄養素を含んでおり、
栄養価が非常に豊富で、ビタミンB群やビタミンK、
葉酸、抗発ガン作用や動脈硬化の予防効果がある
βカロテンに関してはほうれん草を上回る。
日本では、豆苗というと一般的にスプラウト
(豆や野菜類の種子を人工的に発芽させた新芽)を指し、
キヌサヤやサトウエンドウが主流だった。
最近では「そら豆豆苗」が出回るようになった。
豆苗は根を切って食べた後、
もう一度育てることができる。
その過程で病気になる場合がある。
そら豆の豆苗は根を水に浸けて育てる水耕栽培だ。
その際、水に浸かりすぎて根腐りを起こしたり、
たまに黒い茎や根の部分が見られる。
この黒い茎や根が出てくる理由は、
温度の上昇などの外的ストレスによって傷み、
そら豆に多く含まれるポリフェノールが
細胞内の酵素によって酸化するからだ。
リンゴを切って放置すると
黒く変色するのと同じだ。
夏場は温度管理と水の量に注意が必要である。
黒くなった場合は再生栽培は見込めない。
残念だが諦めた方が良い。
そら豆の画像、正常と病気のケース
立派に育った正常なそら豆は、
さやが艶ががった緑色をしている。
しかし正常なそら豆とは違い、
さや全体が黒く変色しているなら
それはウイルスによる病気だ。
原因はアブラムシの媒介で、
葉っぱやさやに発生し汁を吸い、
アブラムシの排泄物でネバネバしたり黒く変色する。
発生したらすぐに農薬で防除しよう。
その他にも様々な病気がある。
モザイク病
葉がモザイクのような模様になったり
株全体の萎縮が起こる。
これもウイルスを媒介するアブラムシ、
アザミウマが原因だ。
発症した場合、株は抜き取り処分する。
サビ病
カビが原因の病気で、葉に橙黄色のイボ状の斑点ができ、
やがて中から粉状の胞子が飛び散る。
梅雨など長雨の時期に発生しやすい。
多発してしまうと防除が困難になるので
早めの対策が必要だ。
立ち枯れ病
そら豆の株全体が衰えはじめ、
その後株全体が萎れてしまう病気。
病気を早期に発見するため、こまめなチェックが必要だ。
正常なそら豆の見分け方
・サヤがきれいな緑色
・外から見て豆の形が揃っている
・筋の部分が褐色になっていない
・押しても動かない
・中の豆は濃い緑色で粒ぞろいがよい
・新鮮なものは皮に白いうぶ毛がついている
売られているそら豆を触って確めるのは難しいが、
基本きれいな緑色のものを選ぶと良い。
まとめ…そら豆の歴史
そら豆は古くからある食材で、
インゲン豆が普及する以前から食されていた。
日本には奈良時代に伝わり、
インド僧が行基に贈ったのが始まりという説がある。
その時々の料理方法を調べて食べてみるのも面白そうだ。