宅配便の配達時間を指定する際、
午後は細かく区切られているのに、
午前中だけやけに大雑把に括られていて
不思議に思ったことはないだろうか。
「午前中」とは何時~何時迄のことなのか。
佐川急便を参考に見てみよう。
佐川急便、午前中とはいつ?
午前中に指定しても届かない場合も(料金はどうなる?)
佐川急便で「午前中」は、
朝8時から昼12時迄を指す。
これは他の運送会社もほぼ同じである。
(ゆうパックは朝9時から)
”時間の幅が広すぎる”
”荷物が来るのを朝から家で待っていたのに、
昼ぎりぎりに届いたのでひどく損をした気分だ”
という意見も多々見受けられるが、
なぜ「午前中」の時間だけ
ひとくくりにされているのだろうか。
例えば午前中のわずか4時間の間に朝の何時頃に、
という時間指定の荷物が集中したらどうだろう。
午前中に届けるには、まず前提として
荷物が前日迄に受取人の所在地近辺の集配所に
届けられていなければならない。
集配所が荷物を受け付けるのは夜の19時頃までなので、
その時間に間に合わなければ (まだ運送中ならば)
午前中に届けるのは不可能だ。
当日にも配達前に荷物を仕分けたり
トラックに積み込んだりという業務がある。
配達する方はその日の荷物の状況に合わせて
なるべく効率良く配ろうとするが、時間内とはいえ
朝の6時や7時に来られても受け取る方も迷惑だろう。
営業所の近くに住んでいれば「午前中」の
比較的早い時間に配達してもらえる可能性はあるが、
ドライバーによって配達ルートが違うことも
考えられるので断言は出来ない。
午前中の短い間に時間帯を指定されても、
確実に届けられる保証がないのである。
以上の事情から細かい時間帯指定が
出来ないのは仕方ないにしても、
佐川急便で「午前中」の指定をしたのに
昼の12時を過ぎても届かない、
時には午後の指定なのに時間通りに来ない、
在宅していたのに不在通知を
入れられたなどトラブルが多い。
日本人の2人に1人がネットショッピングをしていると言われ、
コロナ禍による外出自粛で宅配サービスの需要は増々高まり、
運送会社はどこも深刻な人員不足に悩まされている。
配達エリアの交通事情もあるし、
そもそも佐川急便は数年前まで歩合給ではなかったため
配達よりも集荷を重要視する傾向にあった、
という元ドライバーの意見もある。(現在は歩合制である)
会社側にもそれぞれの事情はあるだろうが、
利用者からすれば時間内に届く筈の荷物が届かないことが、
場合によっては大問題に発展しかねない。
特にそれが緊急を要するものや重要なものなら、
いつまでも悠長に待っているわけにはいかない。
佐川急便で午前中または午後に時間指定したにも関わらず
荷物が届かない/場合の対処法
・「お荷物問い合わせサービス」を利用する
佐川急便の「お荷物問い合わせサービス」(追跡サービス)に
「問い合わせ番号」(伝票や発送先の連絡メールなどに記載してある)
を入力すれば現在の配達状況が確認出来る。
「配達中」という表示が出たら、しばらく待ってみよう。
・営業所に電話する
電話の受付時間は営業所によって多少の違いはあるが、
朝8時~夜6時または7時くらいである。
繁忙期などは繋がらないことが多いので根気よくかけてみよう。
・営業所に取りに行く
電話がつながらない場合や、
荷物がどうしても今すぐ必要な場合は
直接営業所に取りに行くという方法もある。
電話の受付時間は終わっても、
荷物の受け取りは24時間対応しているところが多い。
受け取りに行く場合は、
本人が確認できる書類(免許証・保険証など)・印鑑を忘れずに持って行くこと。
・発送元へ連絡する
どうしても営業所と連絡がとれない、荷物が来ないという場合は、
最後の手段として発送元から佐川急便に連絡してもらう方法もあるが、
基本的に「出荷後の配送に関する問い合わせは
各運送業者に直接連絡をしてもらいたい」
という場合が多い。
佐川急便はじめほとんどの運送業者では
日時(午前中であろうが午後であろうが)指定料金はかからないが、
あくまでも「希望」を聞くだけであって「契約」ではないので、
希望に添えないこともあるということを頭に入れておこう。
一部有料で時間指定できるサービスを利用した場合は
「契約」になるので守られなかった場合は返金を要求できる。
ネット上に佐川急便で午前中必着の
時間指定サービスを利用したにも関わらず
荷物が届かなかったという人の体験談が綴られている。
(参考:spoonブログ)
昼過ぎに営業所に問い合わせたところ、
ドライバーが荷物を持って出るのを忘れたようで、
直接受け取りに行ったらスムーズに渡してもらえたということである。
やりとりの結果、配送料も無事返金されたようなので、
おかしいと思ったらすぐに行動に移すのが一番確実だ。
佐川急便の午前中は、企業向けの場合時間指定できる?
意外と知らない人が多いが、
佐川急便の時間帯(午前中・午後ともに)指定サービスは
受取人が法人の場合は適用外となる。
佐川急便ではたとえ荷物に午前中着指定のシールが貼ってあったり、
伝票の備考欄に配達希望時間が書いてあっても、
届け先が法人だった場合は無視されることが多い。
勿論ドライバーもなるべく希望の時間に配達しようとはするが、
荷物が多いときは後回しにされると思っておいた方がいい。
法人が個人に宛てて荷物を配送した場合は
時間指定サービスを受けられるが、
法人から法人へ荷物を配送する場合は
時間指定サービスを受けられない。
時間帯指定はあくまでも
個人を対象にしたサービスなのだ。
適用される荷物の重さや大きさにも規定があり、
一人で運搬できるサイズでなければならない。
佐川急便でどうしても午前中必着の時間指定で
企業宛に配送してもらいたい時は
「飛脚ジャストタイム便」を利用する必要がある。
かなり高額だがこのサービスを使えば
翌日午前9時~時間の指定が可能である。
時間内に配達が完了しなかった場合は送料が全額返金される。
ドライバーも他の何を置いてもジャストタイム便を優先させる。
佐川急便ではさらに「飛脚即日配達便」といって、
午前中に受け付けた荷物を輸送ネットワークを駆使して
当日中に指定エリアに届ける地域限定のサービスもあり、
こちらも高額の料金が発生するが、
とにかく早急に荷物を送りたい時は利用しない手はない。
ちなみに「飛脚ジャストタイム便」「飛脚即日配達便」は
配送先が個人宛の場合は利用出来ない。
それほど急いでいない荷物なら
多少のすれ違いは仕方ない、再配達してもらおう。
・不在票に記載されている自動受付番号に電話をする
不在票の一番上に記載してある
0570から始まるナビダイヤルに電話し音声案内に従って、
自分の電話番号、お問い合わせ番号、再配達希望日時を入力する。
・インターネットで再配達依頼をする
不在票に記載されたQRコードを読み取ると再配達依頼の画面になる。
読み取れない時はURLを直接入力するか、
佐川急便のHPからでも同じ画面に行ける。
不在票を見ながら営業所番号やお問い合わせ番号を入力し、
再配達希望日時を指定する。
自分の電話番号を入力し、
「この内容で依頼する」をクリックすれば依頼完了だ。
・担当ドライバーに電話をする
不在票に担当ドライバーの携帯番号が書かれていた場合、
直接再配達の依頼をすることが出来る。
・担当営業所へ電話をする
不在票に記載してある担当営業所へ電話して
再配達を依頼することも出来る。
営業時間中は電話がつながるが、
当日配達の受付は18時までである。
18時以降はナビダイヤルや
インターネットから再配達の依頼を依頼しよう。
手元に不在票がなく、お問い合わせ番号が分からない場合は
佐川急便でも荷物の調べようがないので、
荷物の送り主に連絡してお問い合わせ番号を教えてもらおう。
お問い合わせ番号が分かれば、
上記の方法で再配達の依頼が可能である。
佐川急便では通常の荷物なら7日間、クール便だと3日間まで
営業所で荷物を保管してもらえる。
これは最初の配達日の翌日から数えての日数で、
この日数を過ぎれば送り主のもとに返送されてしまう。
しかし期間内に営業所に連絡すれば、
保管をさらに1週間延長してもらうことが可能である。
もし保管期限を多少過ぎてしまっても、
気付いた時すぐに連絡してみよう。
まだ返送されていなければ
再配達してもらえる可能性がある。
まとめ
今や生活に欠かせないものとなった宅配サービス。
最近は置き配や宅配ボックスへの配達など、
こちらの都合に合わせて配達してくれるサービスが充実しているが、
利用者増加に伴い宅配のトラブルも目立つようになってきた。
佐川急便では度々問題視されているように
一人一人の配達エリアが広く、
配達が時間内に終わらないことがしばしばある。
荷物が届かない場合は
まずは営業所に穏やかに問い合わせてみよう。
受け取り指定日時に留守にする場合は
不在日を知らせたり配達日を変更できる
メールサービスもあるので上手く活用し、
サービスを提供する側も利用する側も
共によい関係でありたい。